若い頃にはどれだけの電話番号を覚えていただろう。メモを見ずに指が勝手に動いて何件もかけられたものだ。近頃は機械が賢くなり登録してると番号を見ずにかけられるが、そのせいばかりではないだろう。なんせ、人の番号どころか自分のケータイの番号やメルアドが一度で言えた試しもない。おぼろげに覚えてはいるが、今一度確認しないと自信がないのだ。
ちょっと前なら人の名前が出てこないだけだった。「ほらほら、あの★★って言うドラマに出てた、▲▲の妹役の人なんってったっけ?」と言う風に。
それが「★★に出ていた」の★★が出てこない。「だからこんな設定でこ〜んな感じの話で」とわかってもらうまでに時間がかかり、さらに「▲▲の」という絡みの人の名前すら出てこない。▲▲ってのがそもそも誰だ、何に出てた人?などと溯っていくと、誰の名前を思い出したかったのかわからなくなりそうだ。何せ手がかりの手がかりが出てこない事には話は進まない。「お話になりませんのでもういいです」とあきらめたこともしばしばだ。
ふと気付くと同じ友人から続けて2件メールが来ていた。おっと、何か急ぎの用かい?
1通め 「キテレツ大百科の、〜なりってしゃべる小さいのって 名前なんだっけ?」
2通め 「思い出しました、ありがとう」
ガクッ。
オマエは暇か〜!
で・・あれ?名前なんだっけ?気になるでないか。一人で完結して一体どうしてくれる。
聞かれなければすっと口に出る言葉もわざわざ「ナンだったかな?」と聞かれると頭に鍵がかかるようだ。何故、ワタシが今こんなことに頭を使わなくてはいけないのだ。
なんか悔しいけど友人にメールした。
「名前なんだったかな」
「ころすけだよ〜」
あぁ、すっきりした。
このブログに「老い」というカテゴリーを増やしてみようか・・・。う・・・マダムのブログなのに・・・。