「こんなにも他人の時間を侵略する生き物がいるのか!」
子供を産んで病院から帰ってからしばらくたって思った感想だ。
もちろんお腹に出来たときはとってもうれしかったし、オギャーと泣いた時は「生まれてきてくれてありがとう」と感動した。だが、それはそれ、別だ。甘く見過ぎていた。
赤ちゃんは3時間起きにおっぱいを?
大丈夫、大丈夫。
子供が産まれる前は2時や3時まで趣味の事をしたりもしていた。
妊娠中だってあまり眠らなかったし、睡眠時間が少なくても大丈夫なタチかも。
12時におっぱいあげたら、次は3時、そしたら次は6時、もう朝。夜中に一度起きる計算だ、楽勝♪などととんでもない誤解をしていたのだ。
誰がおっぱいを飲んだらさっさと寝るのだ。
それからゲップを出すまで時間がかかり、時にはおむつをぬらし、濡らすだけならまだしもシーツまで漏れるほどべっとりの時もある。さらにはゲップついでにゲロも吐き、またまた腹が減ったと言っては泣く。機嫌がワルけりゃ平気で2、3時間もぐずり倒す。そうこうすると次の授乳の時間!返せ、ワタシの時間!
違う!赤ちゃんという理由だけで何故にこんなに他人の大事な睡眠時間を奪い取るのだ。
動物の仔だって、すぐに歩くじゃないか。
夜中に眠れなかったワタシの時間を昼に返してくれるわけではない。昼には昼の大人の生活がある。やらねばならぬことがたくさんあるのだ。
この傲慢な生き物にほとほと呆れた。
誰がここまで教えてくれたか。
だが、存在する人間の数だけ親がいるんだもんな。不思議なモンだ。
ま、個人差があるしな。
うちだってもう一人のときにはよく眠れたもんだ。
あとから聞くところによると・・
妊婦の間によく眠っておくと生活リズムが伝わり、子供もよく寝るとか・・・。
う・・・。眠らなくても元気かもなどと思わず、たっぷり寝ておくんだった。
ま、今さらどうでもいいことだ。