まだ息子が一人っ子の頃、それはそれはおしゃれをさせていた。お祝いで頂いたのやら、自分で買ったのやらどれもお気に入りブランドの服ばかり。
朝起きて着替え、公園へ遊びに行くときは上下お揃いのスポーツタイプの服、帰ってからはお出かけか?と思うほどボンボンの格好だった。
ベビー服は小さくてかわいい、いくらでも欲しくなる。だが、店へ出かけると5分の4は女の子ので、男の子のはハシの方に申し訳程度にあるくらい。あまりにうらやましくてよその女の子のワンピを着せて撮った写真が今も残っている。
これは是が非でも産まねばと心に誓い、女の子を産んだ。女の子服のためにだけ産んだようなものだ。友人らは根性で産んだ、とか執念で産んだと誉めてくれた。
ムスメが産まれた途端、息子の服はどうでもよくなり、洗いやすさや本人の着心地が最優先されるようになった(これはちょうど息子が生まれる前のオットとも同じだったが)。今までより0がひとつ、ひどいときにはふたつも減ったのだ。100円均一でもいいのあるしな。
あまりの手の抜き方に、息子を憐れんで母が頼みもしない服を買ってくれたほどだ。
ようやく女の子服を着せてしこたま楽しめるようになり、最初の何年かは満喫した(と、言ってもピンクのひらひらではない)。それが最近はどうでもよくなってきた。ブルー系の無地のTシャツにジーパンなど男の子仕様の服を選んでは着せている。こっちの方がいいかも。だいたい、親の好みのはだんだん嫌がるようになったし、何より似合うかどうかが最大の問題だ。できるならリセエンヌのようなのスタイルが良かったんだがな。たとえば、数年前のシリリュスのようなの。それにはちょっと我が子は立派すぎるようだ。十分堪能したので冷静な判断ができるようになった賢い母だ。
次回、白人と再婚すれば期待できるんではないかとかすかに思っている。
・・・次回があるのか。・・・って言うかその前に・・・。