外出から戻り、時計をハズし、着替えを済ませ、窓を開け、やり残した家事に取りかかる。
ふと、目の端で動くモノ。
これ・・・。
頂き物でなんとなく処分されずにおいてある。
いつも存在を忘れているので、無意識に視界に入ったらぎょっとする。
光が当たるとゆらゆらと頭を揺らすのだ。
こんな顔して誰も見てないのに一人で揺れてたかと思うとなんだかおかしい。
ほんとに揺れてたのだろうか。
ほんとに誰も見てないのに動き続けてるのだろうか。
日中予定なく掃除のついでにベッドに倒れ込んで、ふと枕元の目覚まし時計がカチカチ動いているのを見ても同じコトを思う。
誰もいないのに、誰も時刻を確かめないのに、それだと時計の意味がないような気がするのに、ほんの一周もさぼってないのだろうか、と疑ってしまう。
きっとワタシ自身が、一人になるとさぼってしまうから同じように思うのだろう。
ここにもさぼらず動き続けるモノが・・・。
誰も見てなくても一人で黙々と遊び続ける、コイツが・・。
ごそごそとさっきから音が切れ目なく聞こえると振り返ると一心不乱に遊んでいる。
遊んで、ひっつかんで、転がせて、落として・・・
後は、
寝る、寝る、寝る・・・・・やっぱり寝る・・・・起きない。